映画『溺れるナイフ』を無料で視聴可能な配信サービス一覧

.映画『溺れるナイフ』のあらすじ・感想

東京で雑誌モデルをしていた15歳の夏芽は、父の故郷である浮雲町に引っ越すことに。自然は豊かだが何もない田舎町での生活に落ち込んでいた彼女は、神主一族の末裔で跡取り息子でもあるコウと出会い、傲慢なほど気まぐれな彼に反抗しながら心惹かれていく…。
参照元：U-NEXT

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主演キャスト「小松菜奈」映画一覧

『さよならくちびる』(2019)

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(2016)

『沈黙サイレンス』(2016)

『ディストラクション・ベイビーズ』(2016)

『渇き。』(2014)

『溺れるナイフ』で主人公を演じたのは、1996年2月16日生まれの女優・小松菜奈です。2008年でティーンの女の子向けファッション雑誌「ニコ☆プチ」でモデルデビューを果たし、2014年公開の『渇き。』のオーディションを通過し女優デビュー。役所広司の娘という役どころで映画祭の新人賞を受賞し、日本を代表する女優まで上り詰めます。地上波のテレビドラマの出演が少なく、モデルと映画の仕事ばかりをする小松菜奈は、最小限のメディア露出ですが、同性からの人気も高く、これからの活躍も期待できます。

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出典元：2016「溺れるナイフ」製作委員会

映画『溺れるナイフ』を観た感想

・4人のメインキャスト

主人公を演じる小松菜奈の脇を固めるのは、菅田将暉、重岡大毅、上白石萌音の公開当時、若手俳優として注目されていた豪華メンバー。小松菜奈と菅田将暉の恋愛に焦点が当てられているのですが、重岡大毅と上白石萌音がどのように主演カップルの関係性に絡んでいくのかに注目です。

・神秘と狂気と同時に感じられる独特な世界観

話題の女優と俳優によって描かれる王道恋愛映画といえば、「壁ドン」や「顎ぐい」など、不自然だけど若い女の子たちの心にときめきを灯らせる胸キュンシーンが描かれがちです。一方、『溺れるナイフ』は、従来の恋愛映画とは一線を画しており、一般的に描かれている胸キュンシチュエーションは登場しません。代わりに、それぞれ交錯しながら想いを実らせようとする4人の若者が、自然しかない町中で、言葉をぶつけ、時に激しく肉体的なぶつかり合いも見せています。神の存在を信じて生きる人たちの多い町で、風の流れ、波打ち、緑の茂った森など、町全体がどこか神秘的な空気感をまとっています。そんな町の中で、若者たちは、様々な闇をぶつけ合い、傷つけあい、時に発狂する様子は、狂気的。今までに観たことがないようなインパクトのある恋愛映画に仕上がっています。

・タイトルの意味について考えてみる

『溺れるナイフ』では、実際に夏芽とコウが海の中で溺れかけながらも想いをぶつけ合うシーンが印象的です。では、『溺れるナイフ』のタイトルは、ふたりの海でのシーンと繋がりがあるのでしょうか。原作を手掛けるジョージ朝倉は、「ナイフとは、若者の自意識で破裂寸前の心と、むき出しの青春のようなもの」と語ります。東京でモデルをしていた生活から親の都合で田舎へ引っ越すことになった夏芽、神主一族の末裔に生まれ、町にある全てが自分の所有物だと言い張るコウ。世界が自分を中心に回っていると信じて疑わなかった日々は、いろいろな経験を通して終わりを遂げます。誰もが通る「ちっぽけな自分に気づく瞬間」に反抗心をぶつけ、自分と誰かを不本意に傷つけてしまう青春。ナイフを隠喩に、描いた若者たちの葛藤に、共感できるような部分もあれば、卓越していて理解できない部分もあり、作品全体の満足度は高かったです。